『シダス・インソール』を語る上で、なくてはならないキーワードの1つが『ウィンドラス機構』です。
当店においてインソールを成形する時には、この『ウィンドラス機構』をお客様にできるだけキープして頂きながら工程を進めていきます。
それでは、『ウィンドラス機構』とは一体何なのでしょうか?
『ウィンドラス機構』とは、足指が背屈することで、『足底腱膜』の張力により、『内側縦アーチ』が挙上するというしくみです。このしくみによって足部の剛性が高まり、歩行における蹴り出しの推進力を生みます。
この『ウィンドラス機構』は人類に特有のものであり、猿や類人猿にはアーチがありませんのでこのメカニズムを活用することはできません。
つまり、『ウィンドラス機構』は人がより速く、より効率的に直立2足歩行を実現するために獲得したものであるといえます。
実際に、研究においても『ウィンドラス機構』と歩行速度の関連性を調査した報告も行われています。以下引用です。
Caravaggiらは、歩行速度を遅い、通常、速いの3条件に分類し、『足底腱膜』の張力と『内側縦アーチ』挙上角度検証した。その結果、歩行速度の増加に伴い『足底腱膜』の張力と『内側縦アーチ』の挙上角度も増加したと報告している。